子供を引き取っただけで、即、寡夫控除は適用できません。寡夫控除は寡婦控除よりも厳しい要件があります。
寡夫控除は、次の3つをすべて満たさなければなりません。
(1) 妻と離婚又は死別してから結婚をしていない人、あるいは
妻の生死が不明である人
(2) 合計所得金額が500万円以下であること
(3) 扶養親族となる子(所得が38万円以下)がいること
これら3つの要件がすべて満たした場合、寡夫控除として27万円の所得控除が受けられます。
この場合、(2) の「合計所得金額が500万円以下」とは、給与収入のみであれば年収6,888,889円以下を指し、また、(3) の「所得が 38万円以下」とは、給与収入のみであれば年収103万円以下を指します。
寡夫かどうかは、その年の12月31日時点で判断します。また、平成16年以前は、老年者でないことも要件でしたが、平成17年からは、老年者控除の制度が廃止された影響で、65歳以上であっても、上記の要件を満たせば、寡夫控除の対象になります。(所法81(1)、所法2(1)三十、2(1)三十一、所令11、11の2) |